人真似って、どうなの?

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人真似の印象

あまり、良い印象がありませんよね。人真似するのも、されるのもイヤという方も少なくはないはずです。その一方で、誰もがやってきたこと、やってしまうことでもありますよね。ところで、この人真似を理論として確立した偉い先生がカナダにいます。それが”アルバート・バンデューラ”です。難しい表現を使いますと、”社会的学習理論”といいます。詳しくはGoogle先生にお尋ねくださいね。

社会的学習理論の簡単な説明

社会的学習理論は、他の学習理論に大きな影響を与えた理論で、ソーシャルスキルトレーニング(Social Skill Training:SST)のベース理論の一つにもなっています。そもそも社会的学習とは、人が、他人の影響を受けて、自分の属している社会や文化の中で、適切な態度、習慣、価値観、行動などを身につけていくことです。つまり社会的学習理論によれば、直接体験したことだけでなく、他の人の行動を意識的に観察しマネすること(モデリング)でも学習して自分の一部にしていけるんだということになります。この社会的学習理論が登場するまでは、学習する人の行動に対しては、外から何らかの刺激が加わること(学習する人が直接経験すること)で学習が成立すると考えられていました。
つまり、何かを学習したい場合、その人が実際に経験して行動しないと無理、と考えられていたのです。でも社会的学習理論では、学習する人が直接経験せず、他人を観察してマネすること(モデリング)でも学習が成立するという事実に着目しました。モデリングとは、他人の行動を観察してマネすることで、行動パターンの学習を目指すことです。実際、モデリングによって新しい行動を正確に身につけたり、適切な行動を促したり、不適切な行動を抑制したりすることは現実に可能で、現在、この方法は上述のSSTトレーニングにおいても実際に使われていてます。このトレーニングによって、職場での上司や同僚との良好な人間関係を築けた方が大勢いるのです。

社会的学習理論とIT教習

ITスキルを習得しレベルアップしていく上でも、社会的学習理論はとても役立ちます。あの先輩のようになりたい、映画・TVドラマで見た、あのキャストのようにかっこよくデバイスを操作したい、デザイン・プログラミングしてみたい。こんな憧れは学習意欲を高めてくれます。ですから、いきなり基礎・応用といった学習スケジュールを立てるよりも、そんなお話から入っていったほうが、折に触れてそんな話題で盛り上がったほうが目標値には到達しやすいようです。それに、学習が進行していくと、モデリングの対象が変化していくのも興味深いですしね。

まとめ

人真似という言葉にはなんだかネガティブな印象がつきまといますが、それが学習意欲の向上や目標達成の動機づけになるのは面白いですね。バンデューラの社会的学習理論、すでに確立されいろんなところで活用されているので、興味があったら詳しく調べてみると面白いですよ。

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