人の中にあるピラミッドって?

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人の欲求はピラミッド型

という理論を打ち出した学者さんがいます。アブラハム・マズローという方です。当初は5段のピラミッドだったんですが、その後6段階に増えました。先生にも、増やしたいという欲求が出てきたんでしょうね。ピラミッドの各段階はこのようなものです。

1.本能的な欲求

ごはん食べたい。寝たい。おトイレに行きたい。といった命を維持するために不可欠な欲求です。この段階では人も動物も同じですね。でも、こうした欲求だけで人が生活するというのは、よほど極端な状況・環境下に置かれない限りは発生しません。

2.安全への欲求

地震、台風、火山噴火、戦争、テロ、病気など不測の事態に直面した際に私達が願うことは、身の安全、健康維持、セーフティ・ネットの確保などですよね。健康で平穏な環境下では、こうした欲求は切実には生じないはずです。でも、最近のニュースを観ると安全への切実な欲求があちこちで高まっているように思えます。

3.社会への欲求

社会に属していること、役割を果たせていること、必要とされていること。誰にとっても大事なことですし、そうありたいと願いますよね。もう少し小さな規模で考えると、愛されていて孤独ではないこと、誰かと繋がっていることを人は求めます。なかなか満たされないと、誰かを困らせても、迷惑をかけても、社会と繋がりたいと考えるようになってしまいます。孤独っていうのは、この段階の問題なんですね。

4.尊重・承認への欲求

社会やグループと繋がると出てくるのがこの欲求です。この欲求にも2つの種類があって、「他の人に認められたい。」と「自分を認めたい。」だそうです。どんなに周りの人から認められ尊重されても、自分を認める・受け入れる(自己承認、自尊心)ことができないと、深刻です。周りがどんなに助けの手を差し伸べても功を奏しません。それほどまでに、自分という隣人と仲良くなることは大切なんですね。でもこれは、所謂、”自分大好きな人”とはニュアンスが違うようですけど。

5.自己実現への欲求

“なりたい自分”,”ありたい姿”って言われますが、平たく言えば、自分の夢や目標を実現して充実した毎日を送れることです。面白いことに、この段階の欲求が満たされると、他の欲求が十分には満たされなくても、へっちゃらになるそうです。極端な状況は別ですけど。

5段階クリアすると

なんだか、すごい人になれるそうです。自分も他人も受け入れることができて、素朴・自然体で、テーマを抱え、外に向かって開かれ、心が広くて深く、ユーモアのセンスがあって等々。すごいですね。未だ、そんな人、見たことありませんが・・・。マズローさんはそんな人だったのかなぁって思います。

そして、いよいよ、6段階目。なんと”自己超越”だそうです。これはもう畏れ多くて、スルーします。

異論・反論も多々あります

こうした理論が出てき背景には、時代の特徴っていうのもあるようですから、そこも勘案しての異論・反論が大切と思いますが、でも、一部納得できるところもありますよね。でも、このマズロー先生の理論、産業カウンセラーやキャリアコンサルタントの筆記試験には必ず出題されるものなので、資格を目指している人は、納得できるかどうかは別にしてしっかり抑えておきたいですね。

ピラミッドは黄金比

厳密には、黄金比っぽい、だそうですが。でも、欧米を中心に多くの人が美しいと感じる黄金比で建造されたピラミッドに人の欲求を当てはめたのは、面白いと個人的に感じます。欲求がバランスよく満たされている社会は、その人種や性別や年齢に関係なく素敵に見えるのも、内面の黄金比の為せる技なのでしょうかね。日本には”白銀比”っていうのがあるので、誰か、”くまもん”とか”ドラえもん”をモデルにした理論を打ち出してくれないかな。

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