強度行動障害支援養成基礎研修を受けて H.K

今回、強度行動障害支援者養成基礎研修を受講させていただきました。

コロナ感染予防として手指消毒、検温はもちろんのこと、
県外の講師の方のオンライン講義や布・ウレタンマスクをしている方には
不織布マスクを配布するなど徹底した対策がとられていた為、安心して受講することができました。


●強度行動障害とは
「自傷他傷、こだわり、異食、もの壊し、多動など本人や周囲の人の暮らしに
影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度でおこるため、特別に配慮された支援が必要な状態」のことを指します。
 中度~最重度の知的障害があり、自閉スペクトラム症(以下自閉症)の特徴が強い方が陥りやすい傾向にあります。


●なぜ強度行動障害という状態になるのか
 自閉症の方は
 ・人や集団との関わりや状況の理解が難しい
 ・感覚が過敏または鈍麻
  などの特性があります。
特性から生じる苦手の中で不安や緊張などを感じた際に、気持ちを行動で表すことがあります。
不快な気持ちが解消されないと、さらに激しい行動をとることもありますが、周囲が適切な行動を教えず、行動を止めるために本人が望むままの対応を繰り返していると「激しい行動をすることで自分の気持ちが伝わる」と理解し、
その行動が定着してしまいます。
この状態が強度行動障害の状態と言えます。


●支援・氷山モデルについて
 私たち支援者は私たちの理解や配慮によって
 ・強度行動障害の状態にならないよう予防できる
 ・既に現れている強度行動障害の軽減ができる
という認識を持つことが大切です。

支援をする際、行動に対して自分なりの解釈をし、結果として誤った対応をしてしまわないよう、行動の背景について考え、それが起きている理由を整理する考え方として「氷山モデル」というものがあります。

・氷山の目に見える部分=課題となる行動
・海に沈んで見えない部分=背景にある環境・状況や本人の特性
として捉え、必要なサポートを考えていくというものです。
また、本人が混乱してしまわないよう、支援に関係するすべての人が同じ方針に沿った統一したチームプレイとしての支援を行うことも重要です。

●感想
 これまで福祉についてしっかり学んだことがなかったので、何もかもが目新しい経験でした。
講師陣はもちろん受講者の方々も経験豊富でお話を伺うだけで勉強になり、とても興味深かったです。
これまでの自分の対応に問題がなかったか省みるとともに、今回学んだことを今後の支援に生かしていければと思います。

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