本当に!って思うフォントの話:後編

前編では、”Noto Sans”の読み方について考えました。前編はこちら

後編では、”Noto Sans”というフォント名の由来について考えていきます。

■ “Noto”は「能登」なのか?

その昔、MacOS日本語版では、システム標準フォントとして”OSAKA”というフォントが使われていました。

“Noto”は石川県の「能登」なの?という疑問です。

歴史は古く、アップルがMacを世に送り出すべく、独自のフォントを開発していた時に、理由は解りませんが、スティーブ・ジョブス氏は、大都市の名前をフォントに付けていて、その際のシステムフォントの名前が”Chicago”「シカゴ」でした。

日本語版OSで使用するフォント名は、「シカゴ」の姉妹都市だった「大阪」を当てて”OSAKA”としたのだそうです。

ちなみに、その流れかどうかはわかりませんが、”Kyoto”「京都」という、明朝体版もありました。

そんなわけで、”Noto”は「能登」なのか?という疑問があったわけです。

“Noto Sans”の配布先の説明には、

【本文】

When text is rendered by a computer, sometimes there will be characters in the text that can not be displayed, because no font that supports them is available to the computer. When this occurs, small boxes are shown to represent the characters. We call those small boxes “tofu,” and we want to remove tofu from the Web. This is how the Noto font families got their name.


【訳】

テキストをコンピューターでレンダリングすると、テキストをサポートできないフォントがコンピューターで使用できないため、テキストに表示できない文字が表示されることがあります。これが発生すると、文字を表すために小さなボックスが表示されます。私たちはそれらの小さな箱を「豆腐」と呼び、豆腐をWebから取り除きたいのです。これが、Notoフォントファミリーが自分たちの名前を付けた方法です。

【引用元:Noto Sans

つまり、「NO – 豆腐」だということです。

そう言えば、フォントに収録されていない、漢字を打ち込むと、四角や四角に斜線がついたものをベテランのデザイナーさんが、「豆腐」って言っていたのを思いだしました。

いつのまにやら、ワールドワイドで使われる言葉になっていたとは、驚きです。

今日は、気になっていたことが解決したし、フォントについてのトリビアも増えたので、冷奴をつまみに一杯やろうと思います。

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