強度行動障害支援者養成研修―基礎研修―を終えて A.K

コロナ禍の中で行われた研修でしたが、事前に体温測定をし、入室時にも体温測定をしコロナ対策をした中での研修でした。

グループ演習でしたが、極力距離を取りオンライン研修のような形での研修になりました。県外の講師の方は、zoomでの講義や、事前に録画した映像を見るような形での研修です。

私たちは今、どんな気持ちで、何を思っているのか、正確に言葉で発言する事が出来ますが、正しい言葉をいえず、感情を表に出せず、子供の頃に教わらなかった為にどうしていいか分からず、自傷してしまうこともあると知りました。

 

モデル事例を合わせて紹介します。

ショッピングモールでの出来事です。

数人のこどもたちで買い物に来ていた自閉スペクトラム症のAさん。

たまたま通りかかったBさんを押してしまいました。

→困っている人は誰かと聞かれると、

一般的には「わけのわからないまま押されてしまったBさん」

「Aさんを連れてきたCさん」

と答える人が多いかもしれません。

しかし、実は、Aさんも困っています。

なぜなら、ショッピングモールのようなうるさい環境が苦手で、

こういった環境にいつまでいないといけないのかわからないからです。

「うるさくていやだよ~」

「いつまでここにいないといけないの?」

「はやく帰りたい」

などの気持ちを障害によって言葉でうまく表現できないのだそうです。

その困り具合を“目の前に通った子を押す”という行動で表現しています。

だから、困っている人は【みんな】なのだそうです。

普通なら、なぜ押してしまったのか、叱ってしますかもしれません。

ですが、なぜそういう行動をとるのか、まずその子の持つ特性を理解して障害からくる苦手さを解消していくことができます。

 

特性を理解

その方が得意な事、苦手な事をまず知り、統一した支援をしていく事が重要です。

そして、PDCAサイクルで支援計画を作る→実践する→評価(振り返り)→改善するというサイクルで強度行動障害の方の支援を行っていくことが大事だと学びました。

 

構造化

目で見てわかる支援をするために、わかりにくい情報や生きにくい環境で暮らしている人たち。一人一人にわかりやすい形で届けたりする必要がある。

=その人に合わせた支援をする

=合理的配慮

構造化のアイデア(システムを作る)

・生活の中で決まった手順や流れ。

・理解を助け、自立につながる。

いつ、どこで、何を、どうやって、どのくらい、次は何をすればいいか分からない不安から

解消され、安心して生活できるようになり、強度行動障害の症状が緩和していくことができます。

 

感想

研修を受けてみた感想は、強度行動障害の方々は、困った人ではなく、一番困っている人なんだという事が分かった事でした。知らなければ、ただ、その人が怖い人や、変な人で終わってしまいます。ですが、まずその人がどんな人なのか、どんな特性を持っているのかを知り、支援に生かして良ければと思います。

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