【利用者さんブログ】ざわつくバレンタイン【鹿児島市のA型事業所】

 

ご存知、日本中がアイラブユーで溢れる2月14日は”愛の日”と呼ばれ、チョコレートをめぐり様々な人間ドラマが生まれるロマンチックな日だ。が、裏を返せば、疎外感や孤独感を感じてしまう”憎の日”でもある。「愛情の裏返し」なんて言葉があるが、実際に裏返したら何があるのか!?

 街中が色めき立つたびに周りが見えなくなったカップルが歩道を塞いでイチャつく姿は鬱陶しいが、そういううすのろを増殖させる要因の1つにはバレンタインデーがある。お恥ずかしい話、少なからず期待している自分自身だ。学生時代ならまだあり得たけど、いい大人になって突然女子から告白とともにチョコを貰える可能性なんてないのはわかっている。のに!のに!である。男同士の会話でさえ見栄張って「別に興味ないし」って、ついつい心の中のエリカも出てきちゃうし。素直になりたいぜ!

あと、バレンタインデーが近づくたびに己の恋愛フィルターがガバガバになる傾向があって、好きな女子が普段より増える気がする。元から気になっていた子はもちろん、インスタで見かけた子(他人)ですら万が一バッタリ会えたり喫茶店で偶然隣の席に居合わせたりしたら何かがあったりなかったりするんじゃないか的な妄想が止まらないんだけど、おそらくなんかの病気なので注意だ。

 そもそも、なぜ「貰えるかも」と思うかといえば「義理チョコ」なんていうお節介なオプションがあるからに決まっている。「愛」を軽い気持ちでよこすんじゃねえって話だが、軽い気持ちのくせに頂けない場合があるのはなぜでしょうか?君に何かしましたか?お行儀が悪かったですか?そんな不安でしばらく憂鬱な思いをする。もしこれを読んでいるガールがいたら頭の片隅に入れといてほしいが、同じ職場内でチョコをあげるあげないの優劣をつけるのはほぼほぼ戦争の始まりと一緒なのでやめましょう。あの疎外感はボディブローみたいにじわじわヘコむので勘弁だ。かといってチロルチョコなら逆に恐縮なのでもう大丈夫ですよ。やっぱりさ、腐ってもロマンチックだけは感じてーじゃん。

 一体いつまでチョコレートに踊らされるのだろうか。でも、半強制的にでも心をザワつかせてくれるバレンタインデーって逆にありがたい日なのかもね。だとすれば、ガーナには足向けて寝れないよなぁ。

(文E.T)