【利用者さんブログ】ドライブ中の過ごし方【鹿児島市のA型事業所】

ドライブにおいて、縦列駐車やスムーズな車線変更より大事なのが、助手席リテラシー。
助手席はその名の通り”アシスタント”が乗る座席なのである。単なる移動の場合は必要ないけれど、長距離のドライブとなると、話は変わって、車内はひとつの運命共同体になる。それを自覚していない助手席メイツがいると、ドライブの空気は一気にぶちこわし。助手席の乱れが後部座席の乱れにも繋がり、最終的には全員がスマホをいじりだす最悪の展開になりかねない。

昔からのオーソドックスなドライバーストレスとしては、ドライバー以外、いつの間にか全員昏睡状態になる”バトルロワイヤル現象”というものがある。
でも、これは大体のドライバーは許してくれるし、我慢の限界がきて、寝てしまう女の子はむしろカワイイ。他にも、ドライブに精通している先輩を乗せると、「いま、いま!」と車線変更のタイミングを林修先生のごとく呟いてきたり、「そっちの道行くのかぁ」と裏道の不使用を指摘してくる”教官型同乗者”もいるけれど、彼らに関してもこちらの気持ちに余裕があれば、そこまで気にならない。
現代のドライブ事情において、何より憂鬱なのが車内BGM問題。CD、テープ時代は、選曲の全権をドライバーが握っていたけれど、iPhoneの登場で事情が変わってしまった。うっかり適当な曲を流して、選曲に拘ってない素振りを見せると、「めっちゃいい曲あるでぇ」と自分のiPhoneにBluetoothでつなぐ”iPhoneジャッカー”なる人物が登場。もちろん、いい曲を教えてくるのは嬉しいけれど、隣のDJの選曲に、毎回反応するのは疲れるし、運転して疲れているのは自分だから、せめて好きな曲を好きなタイミングで聴きたい。
いや、むしろ、本物のDJが選曲するラジオを聴きたい。
もうひとつ、最近のドライブ特有のトラブルは”ナビゲーション妨害”。高速の大事な分岐点でナビを確認しようとしているところ、助手席の人が、画面を操作しだした・・・。「ちょっと待ってください!このタイミングですか!」と思いつつもナビに頼り過ぎてる自分も格好悪いから、あまり注意できない。他にも、突然の綺麗な景色などの登場に他の皆が騒ぎ出しても「絶景見れない問題」、ドライブスルーで自分だけハンバーガーが食べられない「おあずけ問題」など、助手席の力量でドライバーのイライラ度は決まってくる。ここまで考えてみてわかったけれど、助手席に座ってドライバーを心地よくさせる人は、居酒屋や仕事場でも気遣いができる気がする‥‥。ということは、助手席に乗せればその人の本性がわかるのかもしれない。

(文 E.T)